太巻きずしに関わるハナシ

干瓢(かんぴょう)

太巻きずしを作る際、米に次いで大切な材料に「かんぴょう」と「海苔」があります。 海苔は千葉県の海産物なので、入手がたやすいが「かんぴょう」は生産できないために、栃木県産のものに頼らざるをえません。 実は、ある農民の方達が「かんぴょう」の種子を畑に蒔き、そこそこの収穫を得たそうです。 畑から運んだ大きい実を夜なべして剥き、翌日干したそうですが、潮風のために良い結果に干しあがらず、諦めたと申しておりました。 とても残念なことであったと、繰り返し話してくださいました。「かんぴょうは栃木物に敵わないよ。だから栃木の最高品にこだわっている」 なるほどと頷ける言葉でした。

後日、縁があって栃木県に伺い、ご当地キャラクターのホノカちゃんを巻いてあげたことがありますが名産のかんぴょうは少量でした。ごめんなさい。 しかしご当地の「かんぴょう専門店」と契約を結び、今日まで栃木産「良質かんぴょう」で仕事をしております。 かんぴょうは太巻きずしにとっては花形食材です。「作りやすく、食べておいしい」花形食材をもう一度、認識しましょう。 かつて名人の土肥様が冷蔵庫に常備していたことを再確認し、冷凍しておかれることをお勧めいたします。