三宝巻き

外房州は大原市の岩船地区の方たちが考えたもので、さすが海の食材を上手に且つきれいに巻き込んだものと感心させられた作品です。 新鮮な材料を手に入れることができたら、是非一度は経験されることをお勧めします。

特徴はマグロときゅうりを上手に利用し小判に見立てたゆで卵の黄身をあしらった超豪華な「巻きもの」です。 東京の講座では、たいへん好評で人気があり、材料の調達係は魚市場に行きトビキリ新鮮なものを選んできます。 ついでにワサビも1本忘れずに購入し、ワサビ醤油を添えれば日本一。 都市部に人気のある巻きものですが、価格が少々張るのと生ものを使用するので普及率は低いですが、条件がそろったときに是非お試しを。

ついでにひとつ。これも土地の人から聞いたのですが ゆで卵の白身は薄く切り、醬油に五香粉を少しまぜてサッと煮ると酒の肴になると地元の人々に教わり、早速作ってみたところ好評。お試しください。

後日談をひとつ。 今にして思えば ご当地の千葉テレビ局は、郷土料理に焦点を当てて県内各所で収録をし、放映をしていましたもので、全国でも超早くから放送されていたように記憶しています。 おかげで郷土料理の紹介も昭和50年頃から、週1または月1くらいの紹介番組として放送されていました。しかも教育番組です。

当時の千葉県の郷土料理と言えばトップは何といっても「鰯料理」でした。次に取り上げられたのは「太巻きずし」でした。 こうなると当然「県立衛生短期大学・栄養学科」の出番となるわけです。

私は、局からの相談と千葉県教育委員会からの相談を拝受して微力ならが協力させていただいており、後輩たちも優秀なものがずらりと揃っておりましたので どのような難しい料理が提示されても、大丈夫という自信がありました。 局の企画書を見て「これならお引き受けできる」と思いました。それほど自信があったのは料理の腕のよいスタッフが、沢山そろっていたからです。その殆どが、栄養専門学校の後輩たちでした。